人はなにか予想外のことに直面すると、打開策が必要になる。
私は仕事上、現場調査にて寸法を測り、それをスマートフォンにメモとして入れ、作業の前日に用意していくのが日課だ。
ところがである。
いよいよ、採寸した寸法を確認しようとしたその時、現場の寸法を保存し忘れたようだ。
すでに前日作業まったなしの状況で数分フリーズ。
出てくる言葉は
「ええ!?」
「なんで?」
「あれー!?」
を繰り返すばかり。
もちろん、スマートフォンには復元機能もなく、そのあと私は、思い立ったようにつぶやく。
「今日は寝よう。」
それこそなんで!?と思われるかもしれないが、すでに解決方法は一つであった。
翌日早く出て現場にて前日分の作業を追加するしかないのだ。
ところが、そんな作業が増加している中、急遽ある日数制限のある現場が一つ増える。
その日数 3日後まで。
私は現場で1人。
出てくる言葉は
「ええ3日後までここの現場予定なのに!?」
「なんで?」
「3日ー!?」
「現場の帰りにさらに遠い現場の調査にいくか!?」
とか繰り返すが、数分フリーズ。
そして、出た答えは
「よし、今日は普通に帰ろう」
そう。3日掛ける仕事をなんとか頑張って2日で終わらせ、残りの1日でそこに向かう算段をつけるしかないのだ。
イレギュラーがあると大抵あたふたする。
しかし、腹を決めてしまいさえすればなんてことはないのだ。
そんなこんなで対応力ともいうべき、ベクトルの転換の仕方をいつの間にか学んでいた。